最終更新:2019年7月14日


日本台湾学会定例研究会
歴史・経済・政治部会
第137-140回

第137回
日時 2019年1月29日(火) 18:00~19:30
場所 東京大学東洋文化研究所3階大会議室
題目 中美贸易摩擦对中国大陆台商企业发展影响评估及应对
(米中貿易摩擦が中国大陸にある台湾系企業の発展に与える影響の予測と対応)
報告者 伍湘陵(寧波大学)
コメンテータ 佐藤幸人(アジア経済研究所)
司会 松田康博(東京大学)
共催 東京大学東洋文化研究所、科研基盤A(松田康博代表)
概要 中美贸易摩擦暂处协商缓和阶段,但中美贸易摩擦所带来的不确定性影响早已提前到来,并且远远超出两国经济社会发展范围,波及到全球经济的继续复苏和增长。那么在中美贸易摩擦中,中国大陆台商企业应做如何决策?目前社会上有出现“观望说”、“东归说”、“西进说”、“南向说”等多种观点。在分析相关观点前,必须明确台商企业特殊的“游牧式”经营理念与外贸导向型的生产方式在中美贸易摩擦中将受什么具体影响?影响有多大?同时台商企业自身应做如何应对?这些问题是本次演讲主要探讨的议题。
言語 中国語(質疑応答で日本語/中国語の通訳サポートがあります)
第138回
日時 2019年5月20日(月) 17:30~19:00
場所 東京大学東洋文化研究所3階大会議室
題目 ブックセミナー『尋租中國:台商、廣東模式與全球資本主義(中国をレントシークする:在中台湾企業,広東モデルとグローバル資本主義)』
報告者 呉介民(中央研究院)
討論 川上桃子(アジア経済研究所),園田茂人(東京大学)
司会 黄偉修(東京大学)
共催 東京大学東洋文化研究所,科研基盤研究A(松田康博代表)
概要 報告者は,1990年代以来,「台商」(中国で事業を行う台湾企業やその経営者ら)に着目して,中国のグローバル化の過程とメカニズムに関する研究,なかでも「広東モデル」の分析を行ってきた。今回のセミナーでは,その集大成として今年3月に刊行した『尋租中國:台商、廣東模式與全球資本主義』(台大出版中心)の概要を報告する。
中国の奇跡的な経済発展の特質やそのメカニズムについては,いまだ十分に解き明かされていない問いがある。中国が資本主義への転換を遂げていく過程で,グローバルなレベルとローカルなレベルはどのように結びついたのか?台湾企業はその過程でいかなる役割を果たしたのか?「広東モデル」はなぜ,中国の興隆の鍵となったのか?
本書では,これらの問いを考察するにあたり,グローバル・バリューチェーン論を修正した分析視点を用い,中国が1980年代に始まった労働集約型産業のバリューチェーンの新たな地理的拡大のダイナミズムを捉えて,世界の工場へと発展していった過程を明らかにする。台湾企業は,グローバル・バリューチェーンが広東へと拡大していく過程の前衛となったのであり,台湾企業なくして,広東の輸出志向型の発展モデルはありえず,広東モデルなくして,中国の経済的興隆もまたありえなかった。報告ではまた,「レントシーキング型国家」という枠組みから,中国の発展のダイナミズムと,中国が現在直面している問題を論じる。

報告者紹介 中央研究院社会学研究所副研究員。コロンビア大学政治学博士(1998年)。国立清華大学社会学研究所副教授(2002〜2011年)を経て現職。専門は政治経済学,政治社会学。台湾における「中国の影響力メカニズム」研究の第一人者としても知られる。
言語 中国語(討論時,日本語での質問も可)
第139回
日時 2019年5月24日(金) 18:20~20:20
場所 早稲田大学3号館306号室
題目 台湾社会の可視化と台湾原住民の生活環境の改変
報告者 松岡格(獨協大学)
司会 若林正丈(早稲田大学)
共催 早稲田大学東アジアの政治と思想研究部会、早稲田大学台湾研究所
第140回
日時 2019年6月14日(金) 18:20~20:20
場所 早稲田大学3号館305号室
題目 在太陽花與雨傘革命之後: 港台警察的抗爭管理模式之比較
(「ひまわり」と「雨傘」の後で:香港・台湾の警察による社会運動の管理モデルの比較)
報告者 何家騏 (香港教育大学助理教授)
司会 梅森直之(早稲田大学)
共催 日本台湾学会定例研究会、早稲田大学東アジアの政治と思想研究部会、早稲田大学台湾研究所
概要 大規模な抗議運動において、警察はどのように運動に対処するのか。本報告は、近年、東アジアで社会運動が盛り上がりを見せた「ひまわり運動」と「雨傘革命」を事例に、警察の社会運動に対する管理モデルの主な特徴と運動後の変化及び比較を通じて、両地域の社会運動の今後を展望する。
報告者紹介: 何家騏:香港教育大学助教授。香港大学 社会学博士(2010年)。香港教育大学講師(2012~2015年)を経て現職。専門は歴史学(警察沿革史)、犯罪学、公共政策学(刑事司法制度及び政策)、比較公共政策論。香港マカオにおける警察関係史及び刑事政策研究の分野の第一人者。
許仁碩:北海道大学法学研究科博士後期課程(法社会学)、コラムニスト。国立台湾大学法学修士(2015)、NPO法人台湾人権促進会法務主任(2015~2016)。専門は法社会学、警察法、社会運動論。日本と台湾における治安体系および関連事件の判例を中心に研究を展開している。

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